『帰属理論〜学習を継続するためには何が必要か〜』
例えば、試験に合格できなかったという結果に対しては、
様々な原因が考えられます。
試験が難しかった。
運が悪かった。
勉強が足りなかった。
そもそも自分の能力がない。
結果の原因をどこに求めるかは、人それぞれだと思います。
こうした、あいまいな因果関係を特定の原因に帰属させることを
帰属過程といい、その代表的な理論の一つが、
Rotter, J.B. と Weiner, B. (ロッターとワイナー)による『原因帰属理論』です。
原因を他者や社会などの「外」に求めるか、
それとも自分という「内」に求めるか。
また、その原因は自分ではどうにもできないものと捉えるか、
どうにかできるものと捉えるか。
合格できなかったという結果の原因は、
このようにいくつかのカテゴリーに分けることができますが、
大切なのは、
合格できなったことの原因分析ではなく、
合格に向けて再び勉強を開始するという行動です。
自分ではコントロールができない「外」に原因を求めた瞬間に、
行動に必要なエネルギーが高まることはありません。
コントロールできるもの、
すなわち「自分」に焦点をあて、
「できること」「変えられること」に意識を向けることが大切です。
そして、忘れてはならないのは、
自分のモチベーションに頼らない仕組みを構築することです。
モチベーションほどあてにできないものはありません。
気まぐれで、常に高低を繰り返します。
あてにならないモチベーションに頼ることなく、
続けることができる仕組みをつくりあげることは
自己肯定感を維持するうえでも大切なことだと思います。